Yukiko

戦艦バウンティ号の叛乱のYukikoのレビュー・感想・評価

戦艦バウンティ号の叛乱(1935年製作の映画)
4.3
2021年1月15日
『戦艦バウンティン号の叛乱』  1935年制作
監督、フランク・ロイド。
製作、メトロ・ゴールドウィン・メイヤー

1787年、イギリス。
タヒチ島へ出航する戦艦バウンティ号。
タヒチからジャマイカへパンノキの苗を運ぶ予定。
乗船するのはブライ船長(チャールズ・ロートン)、
副船長のクリスチャン(クラーク・ゲーブル)、
海軍士官候補生のバイアム(フランチョット・トーン)達。
航海が進むにつれて、ブライ船長の冷酷無慈悲な
性格に、乗務員たちは次第に反抗の気持ちが芽生えていく。
クリスチャンもその気持ちを抑えることができなくなる。
船はタヒチに到着し・・・


第8回アカデミー賞最優秀作品賞受賞

恐怖と言う法でこそ、規律が守られる・・・ブライ船長の
言い分。

実話だ。
海上での嵐の様子、船の揺れ、猫背のブライ船長、
いずれも抜群な撮影、映画での表現。
クリスチャンとブライ船長の敵対する様子も迫力ある。

Filmarksのある方のレビューに、ブライ船長の働く労働環境は
ブラック企業のようだ・・・という感想が書かれていたが、
まさにその通り!

更に輪をかけた悪役独り占め、悪のリーダー。その所業は、
 ・死んだ人間にむち打ち24回、
 ・悪天候の中、帆先に登らせる。
 ・クリスチャンが助けて帆から降ろすと、再度登らせる。
 ・生肉や腐った肉を、乗務員に食事と言って配る。
 ・出航前にチーズを自分の物にしておきながら、チーズが
  ないと言っては乗務員に罪を擦り付ける。
 ・パンノキの苗を積んだら、その為の水が必要だが、
  乗務員の水をパンノキ用に使おうとする。
 ・クリスチャンが命令に応じないと、意地悪をし出す。
そして着いたタヒチは、この世の天国。

叛乱はタヒチを出航してからおきるのだが。

それでもブライ船長に就いて行った者と、クリスチャンに
就いて行く者とに分かれる。


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そして、クリスチャンに就いて行った者たちがたどり着いた
所は、それがピトケアン島。

映画のその後のピトケアン島について調べると、暗澹たる
気持ちになる。

今、現在、イギリスの領土。島にいる住民は56人。
皆、この戦艦バウンティ号の乗員の子孫だ。
バウンティ号から島に上陸した反乱者とタヒチから来た住民
との間でトラブルがおき、殺人がおきて、男のジョン・
アダムスとタヒチ女性と子供たちだけになったという。

その後、少女性的暴行事件の裁判が、ニュージーランド介入で
この島ではじめて行われた。
容疑者はこの島の成人男性全員。その内容が驚く。
イギリス主導で刑務所を設けることにした。
Yukiko

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