FREDDY

コンフィデンスマンJP 英雄編のFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

フジテレビ開局60周年記念作品として長澤まさみ、東出昌大、小日向文世の共演、古沢良太のオリジナル脚本で制作されたTVドラマ『コンフィデンスマンJP』の劇場版シリーズ第3作である本作は、3人の恩人であり目標としていた、貧困に喘ぐ人々をよそに富を独占していた政治家や財閥が所有する美術品を騙し取り貧しい人々に分け与えていた、犯罪者たちから崇拝される英雄"ツチノコ"の称号を秘密裏に受け継いだ"三代目ツチノコ"が亡くなったことを受けコンフィデンスマンとしての情熱を失い詐欺師から足を洗おうと考えていた中、原点回帰と銘打ち詐欺師としての最後を締めくくるべく、セレブが集まる世界遺産の都市・マルタ共和国を舞台に7日間の期限で行われるルール無用の3人の真剣勝負、『ザ・ラストコンゲームグランドフィナーレバトルロワイヤル』に挑むこととなったダー子、ボクちゃん、リチャードが、麻薬の密売貿易で財を成した元スペイン・マフィアのジェラール・ゴンザレスが所有する、20億円もの市場価格が付けられた古代ギリシャ彫刻『踊るビーナス』を巡って"オサカナ釣り"に奮闘していたところ、ゴンザレスの友人であるインターポールのスーパーエリート捜査官・マルセル真梨邑や日本からやって来た警視庁捜査二課・丹波の捜査の手が間近に迫っていた上に、"ツチノコ"の名を受け継ぐ何者かが現れたことで、史上最大の"騙し合い"に奔走していく様が描かれた作品となっているのだが、率直に言ってとても面白い作品でした。長澤まさみ、東出昌大、小日向文世をはじめとした既存のキャスト陣に加え、今作では松重豊や角野卓造、真木よう子に瀬戸康史などといった新たなキャストが顔を揃え、このお祭り感が感じられる豪華共演だけでも観る価値はありましたし、やはりダー子、ボクちゃん、リチャードが織り成すユニークな掛け合いや空気感は単純に見ていて面白い。そして世界遺産の都市・マルタ共和国を舞台に繰り広げられる騙し合いもどのような展開、結末を見せるのかが終始気になり画面から目が離せずにいましたし、今回はダー子、ボクちゃん、リチャードの個人戦から始まる騙し合いとのことで、それぞれの視点から物語が紡がれる構成も良かったですし、騙し合いの詳細が明かされる後半の爽快感には胸を躍らされた。それとラン・リウやジェシーといったキャラクターも何かしらの形で登場する点も印象的で、今回も前作、前々作と同様に最高の娯楽作品であることに間違いはないかと。ジャッキーちゃんの酔拳も見どころのひとつ。
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