バリカタ

ホロコーストの罪人のバリカタのレビュー・感想・評価

ホロコーストの罪人(2020年製作の映画)
4.0
降伏したから?敗戦したから?違うでしょう。きっかけがあれば国も人も舵を切るんでしょう。
ナチスが強かったからというのはあるのでしょうが、ノルウェー内にユダヤ人を追い出したい人々は居たと思います。決して少なくない人数。根絶やしにしたいとは思っていなかったとしても、ナチスと利害が一致する人々は居たはず。

少しでも火種があれば、強い風が吹けば一気に大きな炎になる。ナチスへの降伏は風が吹いただけだったのではないかな?って思います。この火種がある限りいくらでも人は国はあの頃の過ちを繰り返す可能性があるのだとおもいます。日本にだってジェノサイドは発生した過去があるんです。この恐ろしさを改めて本作で味わいました。

日常がいきなり否定されて取り上げられる。人間として扱われなくなる。扱わない人間が生まれる。それを良しとする日々。淡々と無慈悲に進む悪夢からのラストの生々しさは胸が締め付けられます。これは、観るに耐えられないくらいです。人間はホントに恐ろしい。

このような家族がいったい何組いたのだろうか。

ホロコーストは繰り返してはいけない。しかし、火種がある限り繰り返すであろう。そして火種は確実に存在します。だって、学ばない人間のニュースは今でも目にする、世界のどこかで。