ホロコーストの罪人の作品情報・感想・評価 - 19ページ目

「ホロコーストの罪人」に投稿された感想・評価

救いがねえ……。母国ノルウェーの政府に切られ絶滅収容所に送られたユダヤ人を描いた実話ベースのドラマ。平凡で幸せな家族の生活描写がすごく丁寧で、それゆえ彼らが国家に痛めつけられ引き裂かれていく様は見ていられないほど悲しかった。人種で一括りにされ全てを奪われることの恐ろしさを訴える力の強さは、ここ数年で観たホロコースト映画の中でも群を抜いているように思う。終盤、ボクサーの主人公が挑む個人的な決闘のシーンは、たくさんの意味が込められているような気がして強く印象に残った。
たむ

たむの感想・評価

3.5
多くのホロコースト映画がある中で、本作もあらゆる意味で想像を絶する悲惨な実話映画です。
ノルウェーがナチスドイツに協力して、ノルウェー人がノルウェーのユダヤ人を絶滅収容所に送っていた、という衝撃の実話。
それをノルウェー映画として描く映画製作者の覚悟というものがヒシヒシと伝わってきます。

全体主義は行き過ぎなナショナリズムでもあると思うのですが、ユダヤ人ボクサーである主人公が、スウェーデンの選手を倒し、観客が「ノルウェー」と喝采するシーン。
その後、多くのノルウェーのユダヤ人の亡命先であったのがスウェーデンであるという皮肉。
これだけのシーンが私にはゾッとするものを感じさせました。

ある一家の視点からこの恐るべき歴史を描き出していくため、その家族が体験していくパーソナルなドラマが心をえぐるように、現代を生きる観客にも伝わるように作られています。
今回もどのホロコースト映画とも似ていない恐ろしい映画でしたね。
ただただ切なく、悲しいストーリーでした。ノルウェー政府はナチスの言いなりになるしかなかったという事実。ノルウェー政府が正式に謝罪したのは2012年というつい最近の出来事。スウェーデンに逃亡出来た人は終戦まで生き延びれたという事実。スウェーデン政府はどうして何もしなかったのか。戦争映画を観る度に考えさせられるのは、環境が人を変えてしまうという現実。変わらなければ、自分が正気でいられないし、生きていけないのだから。私達が生きている間に戦争って起こり得る事なんだろうか。その時、何が出来るだろう。今のコロナ禍もある意味戦時中みたいなものだけど。
てるる

てるるの感想・評価

4.0
実話を基にした作品。

ノルウェーに亡命していたユダヤ人家族のブラウデ家。
しかしノルウェーにもナチスの手が伸びてきて…。

今までノルウェーでもユダヤ人狩りが行われていたことを知らなかった。
しかもそれがノルウェー人の手で行われていたなんて。

この話はノルウェー人の間でもあまり知られてないそうで、それをノルウェー人監督の手で映画化した意義は大きい。

しかし1度亡命していながら、ナチスが迫っているのにスウェーデンに逃げなかったのは何故なんだろう。

ノルウェーという国を信じていたのか、それとも逃げることに疲れていたのか。

ボクシングマニアなサイコパスの変わり身が怖ぇよ…二重人格か?
あの管財人腹立つ!

あの運転手やお母さんのサラの機転に涙。
ロッドの隣人のお母さん頭がキレる。
助かるか助からないか、少しの躊躇が運命を分ける。

ラストのテロップで、その後の知りたいことはすべて説明してくれるんだけど、良かったこともあれば腸が煮えくり返るような内容もあり。

元には戻れなかったのは、やはり助けられなかったからなんだろうか。
切なすぎる…。

ここ最近ナチス関連の映画がふえているけど、これは観て良かった。
ちぇり

ちぇりの感想・評価

4.8
ホロコースト関連の映画は割と観てきたけど、これほどまでに題材について無知でショッキングで涙が止まらなくて、それと同時に、徹底的な計画性に舌を呑んだことはなかった。

淡々と〈〈〈残虐で野蛮で徹底された〉〉〉民族浄化が展開されているけど、ノルウェーの景色は終始美しかった。

たまらない。

実話です。胸が引き裂かれる思いとはこのことなのかな。

※久しぶりに映画館へ行けました。
やっぱり映画館で見る映画は違う。
asa

asaの感想・評価

-

このレビューはネタバレを含みます

まだ見ていない

実話

ノルウェー人、、、、
最も大きな罪のはなし









8/17ラジオ町山さんの紹介作品

守れなかった、守ってやれなかった
pherim

pherimの感想・評価

3.7
ナチスドイツ保護下のノルウェーで、幸福な日々から強制収容の地獄へ突き落とされたユダヤ人一家。

一般の警察官や民間人が、人情を保ちつつ絶滅収容所への送致に手を貸す姿は心が凍てつく。長らく看過されてきた対独協力問題を、正面から扱うノルウェー映画人の気概に感服。
アンデルシュ・ダニエルセン・リー出演ということで気になってはいたが。「7月22日」に続きとんでもない冷酷な実在人物を演じていた😱

ノルウェーがナチスに加担していたという史実を描いたノンフィクション小説が原作とのこと。

別の映画でもデンマークがナチスに協力していたことを描いていたものがあったが、こちらは事情が違う。

同じ時期のノルウェーを描いた「ヒトラーに屈しなかった国王」とセットで見てもいいかもしれない。
本作では(たしか)国王は登場しなかった気がする。そしてナチスもほとんど出てこない。

ノルウェー秘密警察がほぼナチスと区別つかないくらいの横暴さだったのに驚き。しかも加担してたのは彼らだけじゃないっていう。

ある家族の視点でその一部始終が描かれる。離れ離れになり、お互いの無事を祈りながら生き延びようとするが…。

史実として知れている以上、終盤に向かうにつれ辛くなるだろうとはわかっていたが…。見るものを闇に突き落とす。

生存者から徐々に語られ2012年に首相が初めて公に謝罪したらしいが、それまでは証言すらなかったということなのか…。

自国の罪を認め謝罪するのは一歩前進だとは思う。
regency

regencyの感想・評価

3.0
第二次大戦時にノルウェーで行われたユダヤ人の強制連行に、ノルウェー人が加担していたという罪を真正面から捉えているが、スクリーンに映し出されるのはユダヤ人への止めどない悲劇。
7~8月にかけてナチス・ホロコーストが題材の映画が数本公開されるが、本作が一番救いがなく、観終わって一番気分がダウナーに。いや、救いはあるにはあるけど、重苦しさがそれを呑み込んでしまっている。
過去の自国の汚点を描く映画なんて、金を払ってまで観ようとはなかなか思いにくい。だから映画会社としても収益は見込めないから、あまり作りたくないというのが本音だろう。にもかかわらず知るべき過去として映画化するという土壌が備わっているのは、純粋に凄いと思う。
我が日本映画界にはその土壌はほぼ皆無。ジョニー・デップの『MINAMATA』みたいな映画だって、本来ならこの国で作るべきテーマなのに…
あまりにも辛い内容なので日本でもヒットは厳しかろうけど、それでも本作を買い付けて公開に踏み切った配給会社さんに敬意を表したい。

より詳細なレビューは↓
https://cinemarche.net/drama/betrayed-matsu/
|<

あなたにおすすめの記事