Mountain

リトル・シングスのMountainのレビュー・感想・評価

リトル・シングス(2021年製作の映画)
4.0
些細なことが命取り

なんだかやたら恰幅が良くなったデンゼル・ワシントンさん主演の骨太クライムサスペンス。

ある未解決殺人事件に執着する保安官ディーコン。同様の手口の連続殺人事件が再び起こり始め、ディーコンは若手エリート刑事のバクスターと手を組み捜査に乗り出すのだった…。


なかなかな実力派メンツを揃えながらも、日本ではDVDスルーだった本作。
いや、これは勿体無い!
劇場公開するべき作品よ〜。
程良い緊張感と、謎が謎を呼ぶ展開…
実に良かったです。

過去に執着するあまり闇を抱えるベテラン保安官と、ちょいとクセが強いけど優秀なエリート刑事。
どうにもミスマッチなこのコンビが、徐々にお互いを認め協力し合っていく流れがグッときますね〜。

細かな伏線が散りばめられたストーリー。
そして最後に明かされるとある事実…。

単純な刑事サスペンスとして観てしまうと、スッキリしないラストにモヤモヤしてしまうかも。

でも、こういう作品も嫌いじゃないなぁ。
いつも真実に辿り着くとは限らないし。
明かされなくても良い真実だってあるだろうし…。

これはこれで良き人間ドラマだったのではないでしょうか。


〜以下ネタバレあり〜


















主人公ディーコンが被害者女性の幻覚を見る場面で、なぜ1人だけ足下に…?と違和感を感じてましたが、まさかあんな真相が待ち受けているとはね〜。

赤い髪留めは主人公の気遣いであり、
自分のように人生を破滅させて欲しくはないという思いからなのでしょうね〜。


ただ、リトルシングス(些細なこと)と片付けてしまうにはあまりにも重たい十字架ですし、人1人殺しといてリトルでは無いだろ!!とツッコミたくなりますw
(ま、それを踏まえてあえてリトルシングスなんだろうけど)

限りなくクロに近いグレーな容疑者スパーマ。
真犯人が明かされぬまま物語は結末を迎えるわけですが、FBIが公表していた犯人像はスパーマも当てはまりそうでしたし…想像にお任せしますってとこでしょうか。

モヤモヤこそ残りますが、
良きサスペンスムービーだったなぁ〜
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