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夢追いウサギのJIZEのレビュー・感想・評価

夢追いウサギ(2020年製作の映画)
3.5
ジブンが何者かを見いだすコトができない一匹のウサギがマイホームの記された一枚の見取り図をたよりに"夢の巣穴"を掘る旅へでる姿が描かれる。Disney+製。今年度のアカデミー賞の"短編アニメーション映画賞"にノミネートされ気になり観た。日本語音声無し。地底を掘るコトで、自分自身の内面も掘り下げ本当のジブンを見つけてゆくという。一言でディズニーっぽくない独特の絵のタッチやアンニュイな世界観の質感など、第一印象は日本昔ばなし風で、上品な協奏曲が全編でエレガントに使用されている。そのギャップに良くも悪くもまずは驚かされる。格好悪いジブンを他者にみせたくない右往左往するウサギの喜怒哀楽の表情は、豊かで全編約6分間だが凝縮して熱のこもった地底での小さな冒険譚を堪能した。人に頼るコトは決して恥ではない、ステレオの現代だからこそ逆に響く映画かもしれない。結局ドコに夢を追うマイホームを建てるか、のオチも本編の見どころです。
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