言い方はすこぶる悪いが気の迷いのように観に行ったのがこれがなかなか面白かったのです。バカリズムさん脚本ちゃんと観るの初めてでしたが好みです、楽しかったです！
舞台や設定をとある会社のOLにしたヤンキー抗争モノです。もうそれ聞いただけではだいぶゴチャついてる印象なのだが、展開自体はかなり王道の軸で出来ており、しかもそれをメタ的にイジっていく。「マンガで良くあるこういう流れである。」みたいな感じで語りでネタにしていき、ほのぼのしたありがちOLトークのバックで「ドゴッ…バキッ！！」と鈍い乱闘の音と叫び声が鳴り響く演出にはバカリズム脚本のニヒルさをも感じさせる笑
が、本作が本当に面白くなるのは中盤、永野芽郁さん演じるナオが真の意味で主人公になった瞬間からである。その瞬間それまでのとは別のもう一つの王道の軸が出来、しかも最後にはそれら2本の王道が絡まって激アツ展開になる。この話の構造はスゲェと素直に驚きました。最後の方はもはやヤンキーモノですらなくジャンプ系のバトルモノである。訳わかんない内容もクオリティ上げていけば力業で面白いと思わせることが可能なのだと映画の乱暴さを実感しました笑
デフォルメされたキャラ達もみんな輝いてて一人一人語る時間が無いです。強そう、と一目で思わせる菜々緒さん、川栄さん、森三中大島さん、カッコよく頼もしい広瀬アリスさん、マジで仕事選んでいただきたいエンケンさんなどみんな楽しそうにハジけてるのが最高です。個人的には圧倒的ラスボスオーラを放つ小池栄子さんと覚醒した永野芽郁さんのバトルがお気に入りです。
変な話、なんとなく見てみるのが一番楽しめると思います。それまで注目してなくてもいざ見てみたらめっちゃ面白いじゃん！という映画に出会えたときすごく嬉しいので笑 もちろん、観たいと思ってる方はぜひ映画館へ！王道が王道たることがいかに面白いのか、映画の力業を目の当たりにできるエンターテイメントです。
