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ボストン市庁舎のGOFEETのレビュー・感想・評価

ボストン市庁舎(2020年製作の映画)
4.0
▶久々のテアトル梅田。コロナ禍を耐え、しかも2週間限定とはいえよくぞこんな作品を上映してくれたものです。ホンマ、感謝!感謝!
▶インターミッションを含んで約5時間の長尺物。
▶2018年秋から2019年冬にかけてのボストン市政府の活動が描かれています。
▶いやぁ〜もう、マーティン・ウォルシュ市長と比べるべくもないけれども、わが市の市長の情けないことと言ったら……
▶監督はドキュメンタリー映画の巨匠フレデリック・ワイズマン。

以下、フライヤーからの抜粋。

◆アカデミー名誉賞に輝く巨匠フレデリック・ワイズマンの「集大成」

『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』で知られるドキュメンタリー界の“生ける伝説”フレデリック・ワイズマンが選んだ新作の舞台は、ワイズマン生誕の地でもあるマサチューセッツ州のボストン市庁舎。カメラは飄々と市庁舎の中へ入り込み、市役所の人々とともに街のあちこちへ動き出す。そこに映し出されるのは、警察、消防、保健衛生、高齢者支援、出生、結婚、死亡記録など、数百種類ものサービスを提供する市役所の仕事の舞台裏。ワイズマンが軽やかに切り取るこれらの諸問題は、長年にわたり彼が多くの作品で取り上げてきた様々なテーマに通じ、まさにワイズマンの「集大成」ともいえる仕上がりだ。2020年「カイエ・デュ・シネマ」誌ベスト1に選出。

◆今コロナ禍で問われる 「市民のための市役所」とは?

多様な人種・文化が共存する大都市ボストンを率いるのは、アイルランド移民のルーツを持つ労働者階級出身のマーティン・ウォルシュ市長 (2021年3月23日よりアメリカ合衆国労働長官に就任)。2018〜19年当時のアメリカを覆う分断化の中、「ここではアメリカ合衆国の問題を解決できません。しかし、一つの都市が変われば、その衝撃が国を変えてゆくのです」と語る市長と市職員たちの挑戦を通して「市民のための市役所」の可能性が見えてくる。それはコロナ禍で激変する日本社会に暮らす私たちにもますます切実な問題だ。私たちが知る〈お役所仕事〉という言葉からは想像もできない、一つ一つが驚きとユーモアと問題提起に満ちまた場面の数々。ボストン市庁舎を通して「人々がともに幸せに暮らしていくために、なぜ行政が必要なのか」を紐解きながら、いつの間にかアメリカ民主主義の根幹が見えてくるドキュメンタリーが誕生した。
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