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ボストン市庁舎のchipのレビュー・感想・評価

ボストン市庁舎(2020年製作の映画)
5.0
スクリーンでの4時間半を超える映画体験、
そのほとんどが人々の話し声です。
市民の意見だったり困り事だったり、相談だったり…
市役所職員や他の組織の人たちの提案だったり、
マーティン・ウォルシュ市長のスピーチだったり。。
時々ボストン市庁舎や街の風景を挟みながら
4時間半、彼らの話を聞くだけの映画、
それがすごく面白かったです。
やはり声に出して言わなければ何も伝わらない!
はっきりと意見を言う、
そしてしっかりと聞く、
反論する、賛成する。。
そんな姿勢は見ていて気持ちがいいし
とてもアメリカらしい。


ボストンは市民の55%が移民という
多国籍な都市。
市長自身もアイルランドからの移民でした。
「市役所の仕事は市民を助けること」
市長は言い切ります。
障害者が働く会社でのパーティーで市長自ら配膳をしていました。
退役軍人の集まりでは、なおPTSDに苦しむ話や遺族の話を聞いて、彼らに感謝の言葉を述べていました。
あらゆるところに精力的に顔を出して市民のことばに耳を傾けて、自分の言葉でスピーチする市長。
そして会合での職員たち、市民の声を窓口や電話で聞く職員たちも…
力強くて優しくて…
すごく熱量を感じるすばらしい作品でした。


駐車違反キップを切られた男性が、
妻の出産の立ち合いをしたくて違反駐車してしまった…
そう説明したらキップを破いてくれた職員さん、
家にネズミが出て困っている男性の家に行って
詳しく調べてアドバイスしてくれた職員さん、
...
ほかにも一生懸命市民を助けてくれる職員さんたち、
皆さんしっかりと市民をサポートしていました。
「ありがとう」と私もお礼を言いたくなりました。


終盤、警官二人が歌うアメリカ国歌は
今まで聞いた中で一番感動しました。
「市長の仕事は市民に扉を開くこと」
こうスピーチしたマーティン・ウォルシュ市長は、
現アメリカ合衆国労働長官です。


ワイズマン監督のドキュメンタリー映画
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