けーな

オートクチュールのけーなのレビュー・感想・評価

オートクチュール(2021年製作の映画)
3.4
ディオールのお針子さんの話。通常見ることのできない世界を見ることができて、楽しかった。オートクチュールは、こうやって作られているんだということを知る。

最後まで観て、じんわりと心が温まって、観て良かったと思うのだけれど、しかし、あまり好きになれない登場人物達で、ストーリー展開も、ちょっと上手く行き過ぎだろなどと思ったりもした。

引退を間近に控えたベテランお針子のエステルが、ある日、地下鉄の駅で、バッグをひったくられた。ひったくりを行った少女ジャドの手を見て、お針子の才能があると直感し、ディオールのアトリエで見習いをさせるが、ジャドは、反発を繰り返す…。

どうもジャドのことを好きになれなかった。育った環境により、あのようにならざるを得なかったのだろうけれど。あんなに無礼を働いても、エステルが許すっていうのが、あり得ないと思っちゃって。そもそも、ひったくりをした相手を自分の弟子にするなんてことがあるかなぁと思う。とは言っても、最後には、ジーンと温かい気持ちになったので、映画としては、成功なのか。

エステルを演じたのは、フランスの大御所女優のナタリー・バイ。「ダウントン・アビー/新しい時代へ」で、モンミライユ侯爵夫人を演じていたことが、記憶に新しい。
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