あまんだ

レッド・スネイクのあまんだのレビュー・感想・評価

レッド・スネイク(2019年製作の映画)
3.6
幸せに暮らしていた一人の若い女性が、ISに家族と尊厳を奪われ、復讐の為、戦士となる。

ランボーみたいに、その復讐が凄惨であったり見応えがあったりでは無く、むしろ、戦いたくて戦っている訳では無いところが、史実に基づいている為、リアル。
それ故、戦闘員に志願するまでの、主人公が幸せを奪われ、陵辱され、酷い目に合わされる過程や、また、後に主人公が加わる女性戦士の日常を描く場面をより丁寧に描いているので、観てる方にも苦しみが襲いかかる。
途中、ISの副官(英国人)の妻が、自身の夫を、「コーランを都合良いように解釈している」と評するが、正しくその通りで、副官の下劣さ、不快さたるや、自分の醜い欲望の為、余所の国まで来て好き勝手してる侵略者にしか見えない。

一点残念なのは、主人公が、「何故、女性戦士に志願したのか」に、時間を割きすぎた故、他の女性戦士達にもそれぞれ背負っているものがあるのだが、さらーっと駆け足で浅堀りしていっただけなので、女性だけの隊の意味合いが薄まってしまったところ。
もっと、長い尺でじっくり描く方が活きてくると思う。
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