順慶

茲山魚譜 チャサンオボの順慶のネタバレレビュー・内容・結末

茲山魚譜 チャサンオボ(2019年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

韓国の時代ものになじみがない。時代は19世紀の初頭、と言われても正直ピンとこない。
ともかく海洋生物学書「茲山魚譜」という本が書かれた背景がこの映画のストーリー。

韓国本土から黒山島へカトリック教徒の迫害を受け流刑された学者と、その島で漁師として生活している学問好きの青年との出会い。
学者は魚や海の生物のことを学びながら記していく。漁師の青年は学者から思想を学んでいく。

流刑された身の学者が偉そうで鼻についたが、いっしょに住むことになったカゴという女性にも影響されていく。
カゴの農地の食物をたとえに、男はタネで女は土だという。タネがよくても肥えた土でなければ食物は育たないと。

学問はわからないことをわかること。新しいものを受け入れることが学問なんだということがよくわかる。

西洋の船から落とされたであろう地球儀から世界や天文を知っていく。しかし同時に西洋との知識の差も知ることにらなる。宗教と現実を両方を受け入れているのだと。

身分の格差がはげしく、年貢の取り立ても厳しい。悪徳な感じは、日本の時代劇でも同じだな。

くすっと笑えるシーンも随所にあって、きっちりエンタメ映画だった。
そのエンタメ性は、監督の前作「金子文子と朴烈」でも感じたこと。ストーリーに引き込まれていく。とてもおもしろかった。

モノクロの映像はとてもきれいだった。ラストカットで海と空が青くなった。