ゆうゆ

茲山魚譜 チャサンオボのゆうゆのレビュー・感想・評価

茲山魚譜 チャサンオボ(2019年製作の映画)
4.0

韓国の海洋生物辞典『茲山魚譜』が
できるまでのおはなし。
島流しにされた学者のおじさんが
島に住む 勉強大好きな漁師の青年と
互いに知識を与えあい辞典を作り上げていく

モノクロだしちょんまげ風の歴史物だし
苦手感満載なのに不思議と楽しめたのは
登場人物達がみんなどこかおちゃめで
愛すべきキャラクターだったからかも。
シリアスになりそうな部分もコミカルに描かれ
堅苦しさも少なめ

境遇も年齢も異なる男子ふたりが お互いの
知識を生き生きと吸収しあい育む 師弟愛を
超えた友情が胸熱。
主演の2人はそれぞれに異なる品の良さが
あって 次第にすれ違いながらも
常に前を向きお互いを敬いあう、
きらきらした少年のような 好奇心に満ちた
表情が魅力的

モノクロームのなか 一瞬だけ色づいた
夜空と 海が溶け合ったような
星の瞬く夜の光景は 窮屈な世界でまだ見ぬ
場所に懸命に手をのばし いまにも届きそうな
幻想的な美しさがロマンティックで印象的でした

知らない世界を知る尊さ、まるで水墨画のような
グラデーション豊かな濃淡の世界観で
長い月日を重ね 深めるふたりの絆、
観終わったあとの充足感が心地いい



2022-112