コーディー

楽園の夜のコーディーのレビュー・感想・評価

楽園の夜(2019年製作の映画)
4.0
敵対組織への私怨を晴らしたテグが逃亡のため滞在する済州島で同じく過酷な運命を背負う女性ジェヨンと出会う。
死の淵で僅かに心通う男女とそこに迫る容赦ない暴力、鮮血に染まる楽園に芽生える傷みへの共感を情感たっぷりに…
さすがパク・フンジョン監督な乾いた暴力が彩る哀しき物語!

光届かぬ闇に生きる二人の諦めと覚悟。特別密な関係にはならないけど人生の崖っぷちで誰が為に抱く感情、済州島の解放的な風景とは対照的ながら、その静かな心の動きがとても鮮やかで美しい!まあ物語としては単純やし意外性もないけど乾いた暴力に意味を与えるテグとジェヨンの生き様に魅せられた!

『ヴィンチェンツォ』でのキュートな演技から一転、死んだように生きるジェヨンを演じるチョン・ヨビンがここでも素晴らしく、生気無い視線に宿る多様な感情に締め付けられる。あと敵対組織No.2として超恐い威圧感なチャ・スンウォンが正に二人を喰らう存在感で最高!やっぱ怖いぜw
と俳優陣も文句なし!