こくーん

マルコム&マリーのこくーんのレビュー・感想・評価

マルコム&マリー(2021年製作の映画)
4.3
このご時勢に映画を作るに当たって、一件の家で2人だけの演技は苦肉の策だったかもしれないが、コロナ禍を感じさせない非常に素晴らしい作品だった。

マルコム自作の映画のプレミア試写会が終わった夜のこと。自宅に帰り、パートナーとしてプレミアに同行しており長く連れ添ったパートナーであるマリーとの会話劇が繰り広げられる。

どこにでもありそうな筋書きでありながら、目が話せなかったのはこの2人の圧倒的な演技力だからこそだろう。白黒で描かれた映画のため、絵的にも取り立てて派手な演出があるわけでもないのだが決して画面から目を離させない。次々と変わるアングルと、動きの絶えないスクリーンがそうさせるのだろう。
挿入歌も演出に一役買っており、演出側の意図を推測しながら見るのも一興だろう。
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