いの

アメリカン・ユートピアのいののレビュー・感想・評価

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)
5.0
こんなフィルムを観た日には思う。(批判を怖れないわけでもないけど言っちゃうw。)アタシは賢い爺が好きだ。しかもダンディ。お洒落で格好いい。この方の知性や才能はきっと誰もが知るところなんでしょうね。知性や才能をひけらかす必要もなく、ただただそれは自明の理として。そんな爺がステージでお話になり、歌い、踊り、演奏し、語りかけてくださる。だからアタシは安心してバカでいられる。身構える必要がない。この爺がいれば安心。
映画館はおっきなハコにガラガラの観客。アタシはいっとう後ろの席で、踊りながら観賞。スタンディング・オベーションは出来なかったけど。裸足にはなれなかったけど。パンツは脱がなかったけど(アタシは○○○さんじゃないw)


多国籍バンド。爺は、若いメンバーと友愛に満ちた関係を築いていらっしゃる(ようにみえる)。メンバーたちから絶大な信頼を寄せられていることも伝わってくる。そして、フィルムの色がカッケー。あのグレーのスーツは、お洒落な人が着なければ格好良く見えないんじゃないかな。余計なものが何ひとつない舞台は、だからこそ自由自在にカタチを変える。其処此処に(ラストは特に)スパイク・リー。カメラも、どっから撮ってどうやって編集したのか、一貫して攻める姿勢を崩さない。カメラの準備は念入りで、それも気持ちいい。ここに出てくるみんながみんな素適。移民の話。選挙行こうぜ。BLM。どれもが全部、上から目線ではなくて、横並びで。拳を突き上げればこみあげてくる。この爺は、まだこの世界に絶望していない。変革できるのだと信じていらっしゃる。人間を好きだと仰ってくださる。人と人は繋がれるのだと、小っ恥ずかしいことを至極真っ当に仰ってくださる(シニカルなことも仰るけれど)。他の人がおんなじこと言ったら、アタシはガキさながらに反抗心丸出ししちゃうかもだけど、この爺の言うことなら素直にきける気がするんだ。ユートピアはアタシから始まる。信じたい。そしてアタシは思うし、感じる。バカから1歩ずつ前に進もうと。それから、デイヴィッド・バーンさん、自転車で走る姿も素適でした、爺なんて言ってごめんなさい。反省します!



*予告篇に一目惚れ。観られて良かった!


*ごめんなさい、眠いなか勢いだけで書いてるので、いつもにもまして支離滅裂。お休みなさい⭐🌙⭐



〈追記〉2024年2月再鑑賞
4.5→5.0に変更します!

テレビ画面の前で踊りながら鑑賞w  
「HELL YOU TALMBOUT」で自分でも気づかないうちに涙がこぼれてた。それはなんかちょっと決意を含んだ涙だったと思う、というか、そう思いたいだけなのかもしれないけど。おうち鑑賞でも鳥肌がたった。映画館じゃない場所で映画観て鳥肌たつのは滅多にないこと。よいものはどこでみてもよいのだとあらためてそう思う♪
いの

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