吉田ジャスティスカツヲ

クライ・マッチョの吉田ジャスティスカツヲのレビュー・感想・評価

クライ・マッチョ(2021年製作の映画)
4.2
・自分で演る『パーフェクト・ワールド』
・国境縦断『グラン・トリノ』
・対象が話しかけてくる『運び屋』
彼のフィルモグラフィで例えるならば、こんな感じでしょうか🤫

イーストウッドは巨匠のイメージが強く、【重厚な作品を期待する向き】もあるでしょう…
でも彼の作品たちには【サラリと、ひょうひょうと人間ドラマを描くケース】もしばしば。

んで、今作は後者に属すると思います。


妻に先立たれたカウボーイ、生き方の違う年少者との交流、老人の国境超え、立ち寄った先での絆…
と、イーストウッド作品のエッセンスが網羅されており、一人の映画監督/俳優の人生をたどる感覚も。

年齢的なことももちろんありますが、イーストウッドは劇中ではアクションと呼べるものはほとんどせず、発する言葉も短いワードだけです。
でもそこに込められているものは実に多く、心に沁みます。
アクションが減っていく一方で、作品が纏う軽やさかと【チャーミングさ😳】は年々増すばかり。

劇的なストーリーのわりに展開は【やけにユルい展開が続きますので、そこが物足りない】と感じる人もいらっしゃるかと😅
そんな人も、ラストシーンに触れた瞬間、幸福な気分には浸れる。

観ている間よりも、観た後にかみしめる味が濃い作品。