かつて名を馳せたロデオスターが友人の息子をテキサスに連れ帰るため、メキシコを旅するロードムービーです。
あまり評価は高くないようですが、ご人的には非常に良い作品だと思います。
ラフォが飼ってる雄鶏の名前を筆頭に『マッチョ』というワードが作中に度々登場しますが、「屈強さ」という本来の意味とは別の「人間の内的な強さ」がテーマとして描かれているように感じました。
怪我でロデオスターを挫折した挙句、家族を亡くした事でどん底を経験したマイク。夫や娘を亡くしても健気で明るくメキシコの田舎町でレストランを営むマルタ。
そして父の愛を疑いながらも前へ進む事を選んだラフォ。彼が不安を抱きながらも国境を越えるシーンは真の強さを感じずにはいられませんでした。
イーストウッドさんは1988年に「主人公を演じるには、私は若過ぎる」と一度主演を断ってるそうですが、90歳を超えて演じてしまうとは…
『グラン・トリノ』あたりから「これが遺作になるだろう」と言われてますが、これからもたくさん映画を撮ってほしいですね、