予告ではインセプションとか、最近ではテネットのようなSFアイデアものの超大作な予感満載だった。
終わってみれば、短編の恋愛モノみたいな感じでしょうか。
水没しかけた都市。
そんな絶望的なSF設定を使い、うまい具合にハードボイルドタッチに仕上げている。
そういう部分では『ブレードランナー』を思い出す。
最近の『テネット』のようなぶっ飛び具合とか『インセプション』みたいなのを期待してしまったが、
どちらかと言えば、そっちではなく自分の記憶では『マイノリティ・リポート』や『アジャストメント』を思い出してしまった。
軸はSFのアイデアではなく、登場人物たちの心。
「記憶は嘘をつく」というキャッチコピーに期待させられてしまった。
同じ場面でも、それぞれの登場人物の視点によって違う意味のシーンになる…みたいなのを予想してたんだけど、そこは結構素直に”まんま”だったかなぁ〜。
なんだろう、これはこれでいいんだけど、この水没した都市と記憶潜入エージェントという、超面白い設定を使ってもっと面白い感じに出来なかったのかなぁ〜という感じの…
消化不足というか消化不良というか。