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カリプソ・ローズのKOUSAKAのレビュー・感想・評価

カリプソ・ローズ(2011年製作の映画)
3.5
音楽系のドキュメンタリー映画は必ず観に行くようにしていますので、もちろん今作も劇場まで馳せ参じました😎

カリプソという言葉自体は聞いたことありましたが、実際どんな音楽なのかはちゃんと理解してませんでしたので、まずは大変勉強になりました。

カリプソ・ローズ本人がとにかく陽キャラで饒舌で、伝説的存在でありながらもそれを感じさせない親しみやすさが何より魅力的でした。

だからこそ、後半で彼女自身のルーツでもあるアフリカに自ら赴き、奴隷制度の生々しい歴史を現地で聞かされた時に、あれだけ普段は饒舌な彼女が、二の句を継ぐことが出来ず絶句してしまったシーンは深く胸に刺さりました😣

カリプソ・ローズの凄いところは、男性優位だったカリプソ業界を女性シンガーのパイオニアとして打ち破ったことと、彼女自身がシンガーとしてだけではなくソングライターとして800曲もの楽曲を生み出したことだと思います。

インタビューを受けている間も、隙あらばアドリブで即興の歌を唄い始める彼女の姿を見ていると、まるで話し言葉のように次から次へと「音楽」が紡ぎだされるんだろうな~と感銘させられました。

唯一の不満な点は、カリプソ・ローズが成し得た偉業を踏まえて、今の若手カリプソ音楽家たちがいかに引継ぎ、どのような現代的な音像を紡ぎ出しているのかが見えづらかったことです。出来ればそこまで踏み込んでフォローして欲しかったです。

追記:エンドクレジットで流れたSarah Webster Fabioの「Glimpses」という曲がカッコよすぎてビビりました。この曲だけでも聴く価値アリ‼️
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