旅するランナー

ローズメイカー 奇跡のバラの旅するランナーのレビュー・感想・評価

4.4
【バラのない人生なんて】

バラ園を営む女社長と、訳あり派遣社員3人組の奮闘記。
正直な気持ちをバラします。
感動した!

少量手作り型零細企業vs大量機械生産型大企業という構図による、途中の紆余曲折はどうってことない。
バラバラな気持ちが、一つになっていくという、よくあるストーリーです。
ところが、終盤にきての不良くんの旅立ちから、花言葉による気持ち伝言に至っては、涙腺決壊です。

それと、カトリーヌ・フロ社長がオシャレなんですよね。
ジャケットにスカーフ、パイプをくゆらし、色とりどりのバラと緑とのバランスもバッチリ。
「美のない人生は虚しい」を体現するような小粋さです。

さらに、映画「パリの調香師」につながるような雰囲気や、全編に流れる音楽も素晴らしい。
エンディング曲が心に響きます。
こういう映画が人生にいろどりを与えてくれるんだなぁ。