takanoひねもすのたり

SNS-少女たちの10日間-のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)
3.5
ドキュメンタリー+リアリティーショー。

『12歳の少女・ティンカ』という偽垢を作り、18歳以上の女優3名が少女ティンカに成りすます、垢開設と同時に男性からのフレンド申請がくるわくるわ。
Skypeでビデオ通話をすると、おもむろに裸になる男、オナニー始める男などなど。
そしてすごいのが、ちん凸画像の連弾。

お前ら何故そんなにちん凸してくるん……。

女優さんは18歳以上だそうですが、それでもこれはキツい。本当の12歳が見たら情緒不安定にもなるだろうしメンタルへの影響も大だろうと思う。

ある程度、リアリティーショーとして意図されて編集されているので、
・ネトナン+ヤリモク+若ければ何歳でもOKという、下半身フリーダムなクソ野郎と、 
・真正の犯罪起こすタイプの小児性愛者の区別がざっくりしてます。
(唯一、専門家が小児性愛者の特徴に当てはまらないとは言っています)

前者タイプは、ドキュメンタリーで登場した大半で、彼等はエロ獲得にグタると熱量が下がるので、相手が思うようにしてくれないと、あっさり切ります。

危険なのは後者タイプで、撮影隊に突撃された子供向けキャンプツアー企画している男性が該当しそうな気がします(子供と接する仕事をしているというのも特徴に合致する)

また個人的に(撮影側の仕込みと思いましたが)大学生の彼。
まともな男性もいるという文脈で登場しますが、本来の小児性愛者は相手の信用を得てから徐々にコントロールへ向かうので、リアルでああいう耳障りの良いことを言うタイプは気をつけたほうが良いと思う。

児童への性的搾取と虐待は少女と同じく少年でも起こっているので、この点ももう少し情報を入れたほうが良かったのではと感じた点。

この作品の作りは男性の加害性を強調していますが、3Pを持ちかけてきたのは男女です。
女性も同様に加害性があることは無視してはいけないポイントだと思いました。

ヌードはフェイクでも顔は本人の画像、あれはやり方としては疑問でした。
合成だとしてもあの画像がデジタルタトゥーで残るのは……専門家が複数いて何故あれが通ったのか分からない。

少しエグい部分は編集してネットリテラシーを学ぶための教材のひとつにすると良いような。
児童への性的搾取や虐待は家庭でもネットでも密室で起こっていることに変わりはないです。
このドキュメンタリーが出たことにより、親と子、学校、生徒間で意識が高まると良いなと。被害に合うのを防ぐためにも、被害にあってから誰かに助けを求めることができるということを知っておくためにも。