たりほssk

暗くなるまでこの恋をのたりほsskのネタバレレビュー・内容・結末

暗くなるまでこの恋を(1969年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

サスペンスと、ドヌーヴ(というかマリオン)にジャン=ポール・ベルモント(というかルイ)が翻弄されて堕ちていくさまが一緒になった映画。
ドヌーヴ(その美しさは目を見張ってしまいます!)は、ルイと観客の両方をだまそうとしているわけですが、これがなかなか能面のような演技で、全く見通せない。話していることすべてが嘘っぽくて、信じられない。これは裏に何かある、絶対ある、と思いつつ見ている方の疑念もどんどん高まっていく。これはわざとこういう演技をしているのか、そうでないのかもよくわからず、キツネにつままれた気分になりました…。
それにしても、ルイとマリオンの会話で、君の美しさは苦痛だ、昨日は喜びだと言ったわよ、両方だ、みたいなこと言ってて、腰が抜けました。ルイってもう救いようがないですね、雪の中二人で滑ってどうとでもなっちゃって下さいという感じ。言い換えれば、トリュフォー監督による女性賛歌なんでしょうかね。そう思うと監督の思いが感じられて、味わい深いです。題は原題の方がいいと思いました。全体としてはとても楽しめました。
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