重松清×阿部寛 第3弾。阿部寛には重松清が描く不器用な男が似合うし、みんな不器用な阿部寛を好きだよな。ケーキが詫びになると思ってる阿部寛かわいい。
全編おいおい泣いてた。喧嘩っ早い男が最愛の妻を亡くし男手ひとつで息子を育てていくこと、息子との距離を埋めてくれる妻がいないから、みんなの力を借りて必死に生きていく。あぁなんでこんなに温かかく強かなセリフが生み出せるんだろう。寒い背中をみんなが温めてやるって言葉とその行動は、小さい旭にも目線を合わせた物語の芯になるセリフ。素敵。
冬の海で声をあげて笑ったこと、母の死の真相を偽ったこと、後輩を殴った息子を叱ったこと、陰で合格を祈ってたこと、旅立ちの日にトイレに閉じこもったこと、逃げ場になれるよう一緒に暮らすことを断ったこと全部全部愛だよなぁ。うざったさもわかるけど愛おしい。
安男と旭の関係だけじゃなくいろんな親子の関係が描かれ、改めて思うよりずっと子は親の背中を見ていて、親にとって子はかけがえのない存在なんだと思い知った。よく聞くもんだけどなんか実感した。子供もいないのに。笑
あとひとつ。安男、照雲という友人は大きすぎる財産だよ！笑 こんな偉大な友人おらんで。
親になることがあったら、また観たい。
