夜叉ヶ池 4Kデジタルリマスター版の作品情報・感想・評価

夜叉ヶ池 4Kデジタルリマスター版1979年製作の映画)

製作国:

上映時間:124分

3.8

あらすじ

「夜叉ヶ池 4Kデジタルリマスター版」に投稿された感想・評価

wayfarer

wayfarerの感想・評価

4.0
渋谷のユーロスペースで坂東玉三郎主演の映画「夜叉ヶ池」を見てきました。

夜叉ヶ池の底に封じられた竜神の一族と、彼らとの誓いを守り、日に三度釣り鐘を撞く夫婦の物語です。原作は泉鏡花です。

泉鏡花の人外ものとしてかなり面白かったですが、特に、竜神の姫を演じる坂東玉三郎が妖しくて本当に素晴らしかったです。いつ竜に姿を変えても不思議は無いような、この世のものでは無い雰囲気が良かったです。

ちなみに、渋谷の混雑が心配だったので、休暇を取って平日に来たものの、それでも人が多かったので、帰りは恵比寿駅まで歩きました。

コロナ禍では都内で映画を見るだけでも大変ですね😅

追記;
権利関係で揉めてお蔵入りとなって、映画館はおろかテレビでもビデオでも見られなかった映画です。今回、42年ぶりに映画館で上映できることになったとのことです。

私は小学生の頃にテレビで見たのですが、今回見直して、高野聖にも似た泉鏡花の世界を映像化した作品として本当に素晴らしく、見終わった後に思わず拍手したくなりました。

追記2;
青空文庫で「夜叉ヶ池」の原作を読みながら、映画を思い返しています。映画は原作の戯曲に概ね忠実だったんですね。
坂東玉三郎だけ異次元でしかなかった
つよ

つよの感想・評価

3.0
池の伝説を調べに来た男がなぞの美女を見かける。
魔物が棲む池があるので、平和を保つために三度鐘を鳴らしてた男。
良い声。
カカオ

カカオの感想・評価

3.1
時代劇専門チャンネルの録画にて鑑賞。

岐阜県と福井県の県境にある夜叉ヶ池。
夜叉ヶ池に語られる龍の伝説のファンタジー。


























なんとも奇妙な物語でした。

少しチープなところは否めませんが、神秘的な音楽や海外ロケを活用した滝の表現など、壮大な世界観がグッドでした。


坂東玉三郎、
歌舞伎界の女形で知られる文化人。本作品でも2人の女性役として登場。役作りや話題性に申し分はありませんが、どちらかというと普通に美しい女優の人選の方が良かったのではないかと個人的には思いました。





梨って、
有り実って言うんですね。
寺嶋文

寺嶋文の感想・評価

4.0
鑑賞日:2021/12/17

デジタルリマスター版を劇場で観ました。
歌舞伎界の名女形・坂東玉三郎が主演です。
玉三郎の名演技はもちろんですが、私は加藤剛の男前っぷりに惚れました(笑)

そもそも美しいお顔立ちの方ですが「大岡越前」の印象が強く、「舟を編む」や「今夜、ロマンス劇場で」等の映画作品は、高齢だったので二枚目俳優という印象がなく。

この作中で生贄にされそうになる妻・百合に向かって「命に代えても君を守る」的な熱い台詞に思わずキュンとしました(笑)

熱い台詞といえば、玉三郎を中心に舞台で活躍している方が多く出演されていて、台詞の言い方や、井川比佐志さんの鯉役・常田富士男さんの蟹役など、白雪姫のシーンはお芝居っぽい演出だなと思いました。
(というか1979年頃は舞台の方が映画に主演されるという時代だったのか…)

また夜叉ヶ池の主・白雪姫の玉三郎さんは妖しく美しいのですが、人間の百合さんは目が離れていて鼻の大きさが強調され決して美人には見えません。
けれどなんか既視感があるなぁと思って見ていたのですが、竹久夢二の描く女性に似ていることに途中で気が付きました。
設定が大正時代なので、寄せてメイクしているのかなと。

後半の大洪水のシーンでは、イグアスの滝を上空から撮影していて、ドローンもない時代に地球の裏側まで撮影しにいっていて凄いなと素直に思いました。

そいうえばオープニングに出演者名が出ていたのですが、阿藤快さんと唐十郎さんが何処に出演されていたのわかりませんでした(笑)
もう一回みて確認したいと思います。
泉鏡花原作。竜神、村の綺麗な女性をなんと女方の板東玉三郎が一人二役で演じる。

これは忘れられない映画になった。

竜神伝説を基にした耽美な怪奇ホラーだと思ってみていたら、なんかいきなり池の中から手がカニの人が出てきて急にお笑い要素入ってきて戸惑った。あれ?そっち方向進むの?

そこから続く魑魅魍魎たちのわちゃわちゃは、「里見八犬伝」や「帝都物語」と同じ雰囲気。小道具での妖怪変化はどうしてもチープになってしまうよね。

村のシークエンスはいたってまじめに進行されるのに、妖怪シークエンスはお笑いなので、この映画への理解が追いつかなかったけど、竜神白雪姫が出てきてチープさが一変。一気に芸術性が高まる板東玉三郎の表現力!これは一見の価値ありです!!

ただの幻想ホラーではない。 
板東玉三郎の美しい竜神白雪姫と、チープな妖怪さんたちの両方を楽しめる風変わりな作品。最後には川が南米のイグアスの滝になっちゃうよ。

お笑いやチープな演出を笑って楽しめる余裕がある人向けの映画。

この映画、調べてみたら2021年、カンヌクラシック部門で上映されたらしい。
MOCO

MOCOの感想・評価

4.5
「いぱらの道はおぶって通る、冥土で待てよ。
 ・・・
 山澤、僕はこの鐘を撞くまいと思う。どうだ」
「うん、撞くな、百合さんのために撞くな」

 言い伝えを信じない愚かな村人が言い伝えをないがしろにしたばかりに・・・という、たった一夜の出来事を描いた映画です。

 大正二年夏、大学教授の山澤(山崎努)は三国嶽の麓の琴弾谷(ことひきたに)の夜叉ヶ池を探しに出掛けます。琴弾谷の付近は長い日照りが続き池も川も干上がり、たどり着いた村の井戸まで水を失っていました。
 山澤は、村から離れ山に入ると川とも言えないほどの細い川を見つけ喉を潤すと、その源流を辿り、湧き水でできる水溜まりのような小さな池で洗い物をする女性(五代目・坂東玉三郎=現在は人間国宝)を見つけ話しかけます。
 目と鼻の先の村では全く水がないのに、ここに村人が水を汲みに来ないことを不思議に思い尋ねると源流は「夜叉が池」で竜が住んでいる伝説があり、村人はこの水には毒があると思っていると女性は答えます。
 山澤は後ろ姿の女性は年配者と思い込んでいたのですが、若い美しい女性と分かり驚きます。
 軒先での 百合(坂東玉三郎)と旅人との会話を聞いていた百合の夫萩原晃(加藤剛)は旅人が友人の山澤と気が付くのですが、三年ほど前から行方をくらましていた萩原は姿もみせず山澤を返します。
 山澤は家の中に萩原の気配を感じ聞こえるような大声で親友萩原の話をして立ち去ります。
 萩原は悩んだ挙げ句、山澤を連れ戻してこの三年間の話をします。

 三年前、夜叉ヶ池に調査に訪れた萩原は鐘楼守(しゅろうもり=鐘を撞く人)をする老人から夜叉ヶ池には竜神が封じ込められていて、一日に三度「明六つ(あけむっつ)=日の出」「暮六つ(くれむつ)=日没」「丑三つ(うしみつ)=深夜二時」に鐘を撞かなければ竜神がその昔に人間と交わした約束を忘れ狭き池の水を溢れさせるという伝説を聞いた直後、老人が亡くなられたため村人に鐘楼守を頼んで村を出ようとしたが、誰一人伝説を信じる者が無く諦めて村を出ようとしたが、老人の美しい娘・百合も洪水の犠牲になってしまうと思い、鐘楼守を引き継ぎ百合と結婚したのです。

 深夜にも関わらず、山澤に夜叉が池への案内を頼まれた萩原は丑三つの鐘を百合に任せ、二人で夜叉が池へ向かいます。
 その頃村では雨乞いの生け贄に百合を捧げることを決め、村人達は百合しかいない家に向かい百合は簡単に捉えられてしまいます。
 何も知らず帰宅した二人はなんとか百合を取り戻すのですが多勢に無勢、集団心理の村人達は狂気と化し・・・。百合は夫を守るために自ら命を落とし、萩原は山澤に了解を得て鐘が撞けないように「撞木(鐘つき棒)」を払い落とします。ちょうど明六つの時・・・。するとたちまち夜叉が池に大きな水柱が上がり・・・。

 原作 泉鏡花、1979年松竹制作のこの映画は永い間、権利問題の関係からDVD化されることはなかったのですが2021年に解消され今日では観賞可能になっています。当時女性から圧倒的に支持されていた歌舞伎役者の女形・坂東玉三郎が主演をされ話題になりました。
 何もあえて男性に女装をさせてという百合の主演シーンなのですが、1時間を過ぎた頃に竜の化身として現れる女形・坂東玉三郎(二役)は圧巻で、なぜ坂東玉三郎なのか?という疑問は坂東玉三郎あってこその映画と認識が変わります。

 竜の化身のお供の中に椿という役名で21才の石井めぐみさんがひときわ目立つ可愛らしさを披露しています。

 特撮力が弱い松竹が東映の矢島信男率いる特撮スタッフを招いて撮影した津波による村の水没シーンはミニチュアで行われているのですが日本映画史上No.1のできと思わせるものです。
 津波と人物の実写の合成処理も上手く、ラストには南米大陸のイグアスの滝が効果的に使用されています。
 
 妖怪も出てきて日本の伝説を扱う満足度の高い映画です。
 
ひのき

ひのきの感想・評価

4.3
夜叉ヶ池の姫は良かったが、おゆりさんは何者だったのでしょう?なかなかのスペクタルな作品でした。
権利関係のため長らくお蔵になっていた作品が4Kで驚異の復活。
【CATV/時代劇専門ch/BD録画視聴/ビスタサイズ】

権利関係のため公開手段が長らくなかった幻の映画。
歌舞伎役者の坂東玉三郎が女形で主演した映画と言うことは知っていたが鑑賞は初めてだ。
昨年運良く4Kデジタルマスター版の公開とBD盤が発売されたとのこと。

当時松竹が東映の特撮スタッフを招待し、特撮シーンに2億円(当時)をかけて製作し、ブラジルの「イグアスの滝」やハワイロケも敢行したそうだ。
洪水シーンなどは今だとCGで簡単に出来てしまうが、当時の手作り感とフィルム画質が何ともしえない雰囲気を出して懐かしい気分になる。

原作が泉鏡花のためか、耽美的妖怪の世界を描いたファンタジーとしての出来は良い。竜神伝説を描いたものだが、何と言っても竜神の白雪姫と村人百合の二人を演じた玉三郎の妖艶さが凄い。女形より女優を使ったほうが良いとの批判があったらしいが、玉三郎の方が何とも言えない存在感があって私は成功と思う。4Kの繊細な画面で観ると、ハットする色気のある姿の美しさに我を忘れる。

現在から見ると多少古い感覚の映画であるが、キラキラ系やお涙頂戴映画しか最近作らない邦画スタッフにも一度見てもらいたい。八百万の神々や妖怪など日本はファンタジー映画の題材は豊富でいくらでもある。アニメだけではなく、実写でも世界に勝負してほしい。
あと、本作はハリウッドの故マーチン・スコセッシが絶賛したそうです。
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