あ

AGANAI 地下鉄サリン事件と私のあのレビュー・感想・評価

4.0
A.A2、そしてAGANAIを見て
この地下鉄サリン事件、オウム真理教について、自分の中で考えというか、答えみたいなものがでると思っていたけれど
なにもでなかった。だから未だに当事者は苦しんでいるのだと思う。誰を恨めばいいのか、誰が贖えばいいのか。贖うべき人はもういない。
私は当時生まれていなかった。テレビの画面でしか見たことがなかった。やばい集団、凶悪事件、テロ というイメージしかなかった。
一連の作品を見て、荒木さんが悪いと思えなかった自分が、道徳的にいいのか、どう思っていいのか分からない状況にまだ困惑している。
ある意味では荒木さんも被害者なのではないか、と思ってしまう。それほどに、この映画の中で、荒木さんの葛藤、弱々しい姿が写っていた。
最後の献花のところでは、なんとも言えない、言葉にできない感情が湧いた。
謝る ということが彼の中でできないのは、やっぱり信じたいからなのか。
突然のエンドロールは、監督の意思がとても入っていて、なんというか複雑な気持ちになった。
被害者目線のドキュメンタリーだとやっぱり被害者に同情すると思っていたけれど、なぜかそうならない。ずっと苦しい、現実を知らされる作品だった。
言葉が拙いし語彙力が追いつかなくて悔しい。
あ