yukiyo

CUBE 一度入ったら、最後のyukiyoのネタバレレビュー・内容・結末

CUBE 一度入ったら、最後(2021年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます


 21年、日本でリメイクされた本作。
 結果を先に云うと、悪くなかったです。楽しめました。
 移動する度に洗顔してるんじゃないかとおもうほどいつもピカピカにキレイな顔をしている役者さんたちが、現状への疑問も最小限に、パーソナルなこともロクに話さず聞かず、特に慌てる様子もなくのんびりとキューブ間を渡り歩く様に若干不安にもなりましたが、
 日本(日本人)を舞台にリメイクするならこのアレンジで間違っていないとおもいます。
 もっと大きな声で喋れや! とか気になるところもありましたが、主体性の無さやコミュ障な感じはとても現代の日本人らしく見えました。
 只、もっと会話劇の部分を膨らませて個々の背景やキューブの謎に触れてくれたら、ドラマはより深まり展開も広がったのではないかな。
 女性が一人、年配者が一人と云う構成もバランスが悪くおもえました。
 子供のあの子は本当に必要だったのだろうか。(主人公のトラウマと重ねる配置でしたが。なんなら(実は)女性かなとおもって観ておりました)。
 
 ゴア描写に関しては(作品の方向性と合わせて)十分だとおもいます。
 冒頭の、人体トコロテンみたいなやつは、そうはならんやろとはおもいますがインパクトはありました。
 また最後の針金衣紋掛けで人を吊し上げてビャーッと延びるやつは、起動も含めてよく判りませんでした。
 主人公(だけ?)が受けた、記憶をフラッシュバックさせてドラマ仕立てに再構成してスクリーンに投写してくれる親切な精神攻撃みたいなやつは、『CUBE zero』でも似たような描写があったので納得出来ました。

 一つ気になったのは、
 杏(ドロイド)がキューブから脱出しないのに対して何のリアクションもなかったこと。
 あの子は杏(ドロイド)の正体に気付いていた、とでも云うのだろうか…。
 「大人はズルい」発言も唐突に感じられたし、明確な回答も提示してないとおもう。
 あと劇伴が邪魔で…は、省略。
 
 やはりドラマの薄さが惜しかった気はしますが、この続きをやってもおもしろいとおもいますよ。日本独自な解釈で。
yukiyo

yukiyo