映像面はバッキバキのフィルム・ノワール!!
観る時は画面のコントラストをしっかりしてやらないと、
もはや黒すぎて何も見えないレベルの夜の闇、闇、闇。
ストーリーはもはや無いも同然のやつです!
それが故に面白いとは言い切れないんだけれども、
とにかく陰鬱とした静かな雨の街を逃亡するジョニーの緊張感。
それだけに全振り!!
もはやキャロル・リードといえばこの街の映像しか思い浮かばない程に、
血を流しながら息絶え絶えで物陰に潜む緊張感はインパクト大。
いろんな市井の人が出てくるけど、
特に何か深いテーマも救いもあるわけじゃなく、
IRAという存在がどう捉えられてるかという気付きはあるけど、
でもやっぱり逃亡に全振りの映画なのだ。
邦題の「邪魔者は殺せ」、
原題の「ODD MAN OUT」がまるまる「孤立者」という熟語なのだけど、
熟語と知らずにODD MAN + OUT で訳しちゃったのかなという感じ。
ちゃんと本編見てたらそんな邦題にならないと思うんだよなぁ。