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悪魔のいけにえ レザーフェイス・リターンズの2049のレビュー・感想・評価

3.5
 『悪魔のいけにえ』の正当な続編として製作されたNetflixオリジナルのスラッシャー映画。
 評論家、観客共に評価は非常に悪く、そんな情報も小耳に挟んでいたので期待せずに鑑賞。確かに『悪魔のいけにえ』だと思って鑑賞するとコレじゃない感満載だが、全く別物のホラー作品だと思って観るとゴア描写たっぷりでなかなか楽しめる作品だった。

 ストーリーはシンプルそのもので、荒廃した田舎町を若い起業家達が買取りビジネスを初めようとしていたところ、そのうちの一件にレザーフェイスが住んでいたというもの。後はひたすら虐殺のオンパレード。

 『悪魔のいけにえ』にあった芸術性も恐怖感も皆無だが、真夏の夜にワーキャー言いながら観るには最適なホラーだと個人的には思っている。

 70歳を過ぎてるはずのレザーフェイスが異様に健脚でやたら強く、最早マイケルとキャラがまる被りしてしまっていたり、サリーがせっかく再登場するのにそりゃないよという扱いだったり、ファンとしては許せない点がいくつもあるのは理解できる。

 ただ、倫理的にそれはアウトでは?と思わずにいられない設定があるのは気にかかる。主要キャラクターの中に、銃乱射事件の生き残りがいて、サバイバーズギルトに苦しんでいて、その人物が銃を手に戦う。これはかなりアウトなんじゃないかと思う。アメリカでの評価の低さはこの点が響いているというところも大きいのでは。

 ここまで本作が酷評されてこのフランチャイズをどうするつもりなのか気になるところだが、めげずに是非続編を作ってもらいたい。本作のようなスラッシャー映画(スラッシャーというよりスプラッター映画になっていたが…)の新作が一本でも多く観られるのは嬉しい限り。
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