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エル プラネタのsonozyのレビュー・感想・評価

エル プラネタ(2021年製作の映画)
4.0
アルゼンチン出身のアーティスト アマリア・ウルマンの初監督作。
彼女が育ったスペインの海辺の田舎町ヒホンを舞台に、実在した母娘詐欺師と監督の実体験をベースに、アマリア・ウルマンと実母アレ・ウルマンが共演したシュールなコメディ。

好きなテイストのジャケ写通り、独特のセンス漂うモノクロ作品でした。(英語字幕)

ロンドンから母が暮らすヒホンに戻ってきたレオ/レオノール(アマリア・ウルマン)。
だが母マリア(アレ・ウルマン)は亡くなった夫の財産を使いきったのか破産寸前で収入もなく、あと2ヶ月でアパートも追い出される状況。
家にある食べ物はクッキー程度で冷蔵庫も空っぽ。(この冷蔵庫がらみでマリアがやってることがシュール。笑)

レオは駆け出しのスタイリストのようでロンドンからビデオ通話で(WiFiは近所の電波拾ってるので繋がり悪い。笑)NYでのクリスティーナ・アギレラがらみのオファーをもらったりもするが、スケジュール調整すると保留にしたり、ネットで買った服を着てSNSに上げては返品したり、ミシンを売ったり、パパ活にチャレンジしようとしてみたり。

不思議と悲壮感のない二人。毛皮のコートにバーバリーのバッグのマリアと、オシャレなレオが町を歩く姿は、空き店舗や落書きの目立つ老人だらけの田舎町の中で異質。笑

一緒のベッドで寝る二人は、昔飼っていた飼い猫の想い出に浸る。

タイトルでもある「El Planeta」というレストランで豪勢なランチを食べるセレブなムードの二人。レオが恋人という事になっている?地元の政治家の男の請求扱いにしてもらっちゃう。笑

ある日、中華系の雑貨店に入った二人。レオはロンドンから店を手伝いに来ているという同じレオという名の男と出会うが、マリアはその間、万引しちゃってる。どうやら万引グセがあるようだ。笑

レオは中華系レオとデートし、一晩を過ごす。
マリアはマーティン・スコセッシの受賞パーティーに出席する(という妄想)のため、ドレスを仕立てに行く。

まだクレジットカードは使えるのか、ショッピングを楽しむ(返品する前提で)二人だが、いよいよ家の電気も止まってしまう・・・

シャロン・ストーンの悪口ネタや、フェミニズムを揶揄するような?ネタもあり。
シュールな可笑しみと、漂う哀しみ。
このジャケ写のシーンのアマリア・ウルマンの表情が好き。


〈アマリア・ウルマン〉
2014年、InstagramとFacebook上で別人格のアマリア・ウルマンとしてSNSでフォロワーのリアクションを集めながらの4ヶ月間のパフォーマンス「Excellences & Perfections」で注目を浴びる。
https://webenact.rhizome.org/excellences-and-perfections/
2015年にはGucciのアートプロジェクト#GucciGramに起用、2016年のForbes 30 Under 30(世界を変える30歳未満30人)にも選出。