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対峙のmhのレビュー・感想・評価

対峙(2021年製作の映画)
3.7
Fan’s Voice独占最速試写会
渋谷ユーロライブに行って来ました。

まず、セラピーで加害者の両親と被害者両親が会うなんて、日本ではまず考えられないし、びっくり。
そんなのがセラピーになるのも初めて知りました。

映画はほぼ4人のみの会話劇で進むので、回想シーンみたいなものも一切出て来ません。ゲストの金平さんも仰ってましたが、まるで舞台の演劇を観てるよう。

良くも悪くもリアルぽいというよりは、役者達の熱のこもった“演技”を魅せる作品です。

演出がなかなか上手い。(なんか上目線な書き方ですみません)場面の切り替えとか。

ラスト辺りの転換するところなんかはすごく良かった✨

被害者の母がずっとあの人に似てるな〜。でもなんかちょっと太ってるなぁと思いながら見てたんですが、あの人=マーサ・プリンプトンやはりその人でした。(リバーの元カノ…💦)
 

ちなみに旦那さんは、「ミセスハリス、パリへ行く」でダンスを踊るお相手の方でしたよ。


どうですか?自分が被害者の親だったら、相手との対話で赦すことが出来るでしょうか?

加害者は自殺しているというのも多分1つのポイントにもなるのかな?とも思ったんですが…。

加害者の親だったらも考えました。殺人を犯すような子供に育ててしまったことを一生悔いながら生きていかなければならないかも知れません。それに耐えられればの話ですが…。

アフタートークで坂上香(ドキュメンタリー映画監督)さんから出た「修復的司法」という言葉。

意味
当該犯罪に関係する全ての当事者が一堂に会し、犯罪の影響とその将来へのかかわりをいかに取り扱うかを集団的に解決するプロセス、又は犯罪によって生じた害を修復することによって司法の実現を指向する一切の活動を言う。
wikiべディアより

日本ではあまり行われていませんが、そんなものがあるんですね。

もう1人のゲストはジャーナリストの金平茂紀さん。
トークで話していた「新宿バスジャック放火事件」
子供の頃のニュースだけどしっかり覚えていた。
この事件の被害者の杉原さんと言う方が、何回も犯人と対面しこの事件を起こした経緯を問いただしたそう。

桃井かおるさん主演で映画化もされているそうです『生きてみたいもう一度 新宿バス放火事件』
これが、修復的司法にあたるそうです。

ちょっとこちらの作品も気になりました。

色んな見方が出来るし、色んな意見が出ると思うし、この様なセラピーがあることも知れるし、とても興味深い内容の作品でした。

特定の人がフラッシュバックするような映像は一切入れてないのに、すごくメッセージ性がある作品でした。

日本においての報道のあり方から被害者、加害者家族の再生まで観た方と語り尽くしたら夜が明けそうです。

アフタートークもすごく良かった。

気になる方は是非!
mh

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