ワンシチュエーション×会話劇。高校銃乱射事件の被害者家族と、加害者家族の対話を描いたドラマ。
たしかに重たくはあるが、とても興味深く親子の愛の形や、赦しとは?という人間の本質に迫る、凄まじい映画でした…!
事件から6年経っているということが、ひとつポイント。
もちろんそれぞれの心の傷が癒えたわけではないが、ある程度冷静に話合いがはじまる。
「止める術はあったはず」
「無作為なら許されるのか?」
「罪は許されないがそれでも愛はある」
「死に意味があって欲しい」
被害側と加害側という立場の"対峙"が
次第に父と母と、夫と妻に変わり、
そして自分自身への対峙に変わっていく。。
また、マスコミや、それに踊らされた周囲の人々の過干渉や中傷など、事件に対する社会の関わり方についても問題が浮かび上がる。
4人の自然ゆえ論点がズレる台詞や、目線やこまかな演技も素晴らしい。
見ながら考え、受け止めることが多すぎて、涙が出ないかと思っていましたが、役者陣の演技の説得力に涙ぐんでしまいました…。
ある教会が話合いの会場なのですが、その管理者の男女の存在もポイント。
また、話合いの会場の教会に集まる前から去るところまで描くことで、それぞれの思いや関係性に細かくある意味が込められていて、ほんとーっにおもしろい…。
おもしろいと言うのが難しいテーマではありますが、こういった人間の本音、複雑な心境に切り込む映画が大好きなので、とてつもなく見応えがありました。
個人的には全力でお気に入りかつ、おすすめです。
お気に入り★★★★★★★★★★
おすすめ ★★★★★★★★★★