「秘密の森の、その向こう」セリーヌ・シアマ監督作を公開初日HTC有楽町で鑑賞。
時空をこえたファンタジックなテイストがあり、72分という短さの可愛らしい小品だった。ジブリの「思い出のマーニー」を想起させる映画だった。
(敢えて言うと、2022年公開の中国映画「こんにちは、私のお母さん」と同じ構造かも)
亡くなった祖母の遺品整理のため、両親とともに訪れた8歳の少女ネリー。生家での思い出に胸を締め付けられた母はひとりで出て行ってしまう…。
その後、ネリーは森の中で母と同じ名前の同じ年の少女マリオンと出会い、すぐに仲良くなっていく…。
女優を夢見ているマリオンとネリーのお芝居ごっこ、楽しそうにクレープを作る様子等は、ファンタジーにあふれた微笑ましいシーンでとても癒された。
未来と現在と過去はすべて地続きで繋がっている。母も昔は自分と同じ子供だった事を思い出させてくれる映画。
セリーヌ・シアマ監督の独特な作家性が強く出ずに、ファンタジックなテイストが作品を彩っていたことが意外で鑑賞後は爽やかさが残った。良作。