さよならのひとことの持つ大きな役割。
小さい子供から出る言葉はシンプルで、大人になると心を庇うような行動や言葉を使うようになってしまう。
そんな人間らしさを、説明的でないセリフで進めてくれるので、くどさがなく、すっと心地よく作られている。
この監督は時々、人間を超えて生命の領域に到達する瞬間があって、私はそこがツボで大泣きします。
自分の母、祖母、ずっとその前の先祖たち。
繋がって自分があって、のちに自分も見えない命の向こう側に行くことになる。
燃ゆる女の肖像にも通じるけど、女の世界を描くのがうまい。芯がある、神秘なのだ!
今年、いや、近年で1番好きな映画でした。