ジョージアの炭鉱都市チアトゥラ。
閉鎖間近の炭鉱では小規模の掘削が淡々と続き、少数の住民が廃墟化した町になお暮らす。
これらの総体がソ連の遺構であり、迫る忘却の予感も色濃い枯れた町並みを、冷戦時の>>続きを読む
“თუჯ” 1964
工業町ルスタヴィの冶金工場で働く男たち。
卒制“四月”上映を禁じられ映画から離れたイオセリアーニの、漁夫や工夫となった数年に及ぶ遍歴の賜物。ジガヴェルトフよりも“鉱”↓に近し>>続きを読む
大戦をラオスで終えた父はメコンを越え、ベトナム人になりすましタイ東北部の町で写真館を開く。
8歳までトオイとして生きた写真家・瀬戸正人。父の帰郷で福島へ移り薄まる少年トオイの影。わからないのに書ける>>続きを読む
ヒュー・ジャックマン新境地。
子の迷走により男の誇り揺らぐ主人公を自ら希望、製作兼任を経た後半の咆哮は鳥肌物。
そして主人公の父役アンソニー・ホプキンス。深層の傷を一瞬で出血させる表情演技に心底慄>>続きを読む
『ケイコ 目を澄ませて』🥊
目の前の一瞬をただ生き切る。
圧巻の三宅唱監督&岸井ゆきの主演作。
聾者のプロボクサーとして、黙々とリングに立ち続ける彼女の姿は、ジムが閉鎖し下町の再開発が進むほど逆に>>続きを読む
日常の煩雑さに摩耗する女が、ふいに宇宙の存続を賭け多次元展開する奇天烈傑作。
今の自分を、そうであったかもしれない全ての自分が支えるマルチバース物語に、人種/LGBT差別を完全包摂させる神構成、すら>>続きを読む