なつかし二番館

ジョージア、白い橋のカフェで逢いましょう/見上げた空に何が見える?のなつかし二番館のレビュー・感想・評価

4.0
1920年代にはあったトーキーとサイレントのハイブリッドを,弁士と字幕の代わりにナレーションに置き換えた手法(「巴里祭」(1932)は基本トーキーだがあえて声を消す演出を残していたり,チャップリンは保守的で初めて声を入れたのは「独裁者」(1940)の最後の演説のシーンなんていう例もある)。多くの人物が登場するが,台詞のある人は少ない,沢山の素人演技をモンタージュでつなぐソ連以来の手法。そして,不思議とソ連時代から,グルジアの不思議な話をテーマにすると,労働者的リアリスムに反するという非難はなぜか免れる。ストーリーの結末は予想通りだが。
最近WOWOWではグルジア映画が定期的に放送されるが,ひときわ感慨深く見た。