ゆうゆ

やすらぎの森のゆうゆのレビュー・感想・評価

やすらぎの森(2019年製作の映画)
3.5

それぞれが歩んできた人生の重み
様々な悲しみや苦しみを経験し
自ら選んだ生き方の選択と
やがて辿り着く最期の迎え方に
胸が揺さぶられる

自由と背中合わせの孤独が必ずしも
寂しさの負の代名詞というわけではなくて
時に枯れかけた心を潤す、必要な心の余暇にもなる。
それでもお互いの存在を受け入れあい
付かず離れず共存していく中で
肌のぬくもりに癒され湧き上がる喜びや
はじめて知る感情は
年齢に関係なく生をまっとうするうえでの
大切な糧となるのだろう

予想外に衝撃的で重いテーマでしたが
人と人が関わりあう尊さ、手にした生命を輝かせ
土に還っていくありのままの姿を捉え
廃れた気持ちを癒す森の神秘さが
心に響く作品でした


やわらかな光が降り注ぐ 豊かな緑が
目に優しい幻想的な森で
水浴びしてるおじいちゃん達はまるで
神様たちがの戯れる神話の世界みたい。
そこに加わるおばあちゃんの
無垢な愛らしさがまた天使のように
とてもチャーミング

彼女はこの映画を最後に女優業を引退され
数年後には自身の人生にも尊厳をもって
幕を下ろされたそうで 自分を見つめ向き合う様は
どこか映画に通じる尊さを感じました



2022-111
ゆうゆ

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