こく

映画:フィッシュマンズのこくのレビュー・感想・評価

映画:フィッシュマンズ(2021年製作の映画)
3.4
2時間以上に渡り、決してメジャーではないバンドの軌跡と奇跡を丁寧に描いてるのは凄い。今は東京スカパラダイスオーケストラのドラマーとして『仮面ライダー』の主題歌を笑顔で歌う茂木さんの半生記としても壮絶。

バンドの楽曲が先鋭化して進化していく程に、メンバーが次々と脱落していく様子も、リアルだった。緩い雰囲気でも凄いプロのシビアな世界。才能がないと仲間でも居場所はない。

レコーディングエンジニアのZAKがバンドメンバー以上の才能を見せ、バンドメンバーがそれを完全に認め理解してしまうという図式も凄い残酷だ。

オザケン辺りを『天才!』とか盲信的に捉えてる人に観て欲しい。邦楽界にガチでマジな天才は沢山いる。フィッシュマンズ佐藤のように、音楽に身を捧げた天才と、女性にモテるために音楽やってる天才の違いは、自分のような素人にもこの映画を見ればわかる。

テレビのノンフィクション物が好きなら、フィッシュマンズのファンでなくても、楽しめるドキュメンタリー映画です。
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