松岡茉優

ダニの松岡茉優のレビュー・感想・評価

ダニ(1965年製作の映画)
4.6
傑作過ぎる。開始1分後の梅宮辰夫を見て傑作を確信したが、期待以上に良かった。浮気している会社役員のクズ男(杉浦直樹)とその妻(北あけみ)の人生を、ダニのように鬱陶しくまとわりついて台無しにする梅宮辰夫。自らのことを犯した梅宮に「人を愛すること」を生きがいと語る完全に話す相手を間違えている北あけみ。浮気を安っぽいキスでごまかそうとする夫、杉浦直樹。みんながみんなズレていて楽しい。雨の中のキャットファイトや梅宮の屋敷も最高。梅宮が落ちた後、救護する人達の中に外人がいたり、「ペ」と「コ」だけでかいペプシコーラの表記も良い。金のために他人の人生台無しにする梅宮だが、自分の人生も、自身が振り回しまくった女にぶっ壊される。杖をついて必死に歩いたり、勃たなくなったちんぽが再び勃つと思い、女を抱こうとする姿がたまらなく虚しい。そして最後のやっつけ感!!人生は理不尽。最高の映画です。
松岡茉優

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