くまねこ

こんにちは、私のお母さんのくまねこのレビュー・感想・評価

こんにちは、私のお母さん(2021年製作の映画)
1.0
「こんにちは、私のお母さん」(2021年中国)池袋HUMAXシネマズで鑑賞。

結論からいうと、この10年でわたしには最も肌に合わない映画でした…。

人気コメディアン女優、ジア・リンによる初の主演、脚本、監督作。彼女が経験した実話の映画化だが、撮影時39歳で、中年太りの女性の姿で、ヒロインの高校生を演じるキャスティングはかなり無理がある。(若手美人女優を起用するとリアリティがないから、監督自身が主演したのかも?)

交通事故で瀕死の重症を負った母親の脇で泣いてたら、2001年から1981年にタイムスリップしてしまった主人公が、元の世界で苦労をかけてきた母親を幸せにしようと奮闘するタイムスリップコメディ。
自分が産まれて来ないと分かってても、金持ちの男と結婚させようとする主人公の姿はいじましい。

中国版BTTFと言われるが、つまらないギャグに振り切ったストーリー展開はあまりにも杜撰で、駄目なコントを2時間見せられてる感覚。(序盤のテレビ購入争い、ライバルとのバレーボール対決シーン等、多数あり)

母親は娘に対し、「愛する娘が健康で幸せならばそれで十分」と言う。確かに本音ではあるが、親は子にもっと求めてしまうもの…。「良い大学に合格してほしい、お金持ちになって裕福な生活を送ってほしい」等々。

ラストの「すべての平凡で偉大な母親たちに捧ぐ」というメッセージは、普遍的な真理であり、感動的で素晴らしいが、国家の検閲を通し易くするために工夫してあつらえたようにも感じる。
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