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茜色に焼かれるのdancingufoのネタバレレビュー・内容・結末

茜色に焼かれる(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ストーリーが3.0レベル。

池袋の暴走事故やコロナ禍での老親のリモート面会とか時代を切り取っているのは良かった。

主人公にこれでもかこれでもかとトラブルが降りかかる。確かに、主人公を困らせるほど面白い脚本になるのだが、とっ散らかった前線を十分に回収しないまま不完全燃焼で終わったかな。
周囲のクズな男どもが殆ど因果応報なく終わったことが不満。
花屋の日和見な店長、養育費に加担していた旦那のバンドメンバー、実の娘をレイプしていたケイの父とか。こいつらもギャフンとさせたかった。
まぁ、だからこそ理不尽なんだけどな。

世の中理不尽ってわかっている大人の客が多いと思うので、ちょっとスカッとさせて欲しかった。


また、ちょっと設定に無理多すぎ。
そもそも主人公が加害者からの詫びがないという理由で賠償金もらわずに風俗で生活費と、死んだ旦那が外につくった子供の養育費を稼ぐという設定にリアリティなし。動機も弱い。

コロナ禍でステイホームしている中、団地でガキが騒いだ後で放火したら犯人すぐわかるやろ。それで退去させる?

クライマックスが、遊び感覚で付き合ってた中学同級生に包丁で刺そうとして、純平や永瀬やケイに止められるというのもねぇ。
結局、ヤクザの力を借りてって、これこそアウトでしょ。ヤクザをいい人にさせちゃってどうするのよ。

公営住宅追い出され、養育費を値上げされ、どう生きてるのよ?ケイからの遺産も僅かだったし、風俗に戻ったとしか思えないんですけど。


土手の夕日は「三丁目の夕日」のラストぼかったが、ここで終わらせて欲しかった。ただでさえ長い尺だったので、ラストの謎の1人劇は不要。

純平とケイは良かった。
尾野真知子が舞台挨拶で泣いた理由がよくわかった。ホント、体当たりの迫力ある演技でした。
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