海、海岸、砂浜など ロケ地の映像が美しい。レトロな街並みも魅力的です。
そしてホテル 「アイリス」の佇まい、泊まりたくなるような雰囲気、ファサード、照明、内装など私の好みでした。
映画の内容の方は、
永瀬正敏しか知っている役者さんはいません。マリを演じた女優さんは、とても良い演技でした。
そして、思っていた以上に難しい内容でした。
永瀬演じるロシア文学の翻訳家、住んでいる家は海岸からちょっと離れた島。
干潮の際は歩いて渡れるが、
満潮になると渡し船に乗らないと行き来が出来ない!
そんな不便で、変わった所に住んでいる中年男、なんとも怪しい。ミステリアスなおやじだ。
過去もいわくありげだ。
性癖も一般の人とは違う。
表向きは真面目な堅物ヘンタイ男に惹かれるマリ。
マリは、ホテル・アイリスのフロントで働いていますが、男と知り合うと 仕事なんか放り出して男に会いにゆく。
思わせぶりな映像を挿入しつつ、なんとも言えないSMちっくな官能世界を漂わせています。
ここら辺の作りは、あざとくもなくて、技巧的だなと感じました。
ストーリーは、白黒はっきり付けずぼやかしたままなので、モヤモヤした感じが残りました。