70年代アメリカ社会を風刺した作品。
老人と老いを社会から排除することへの批判は、現代の日本にも刺さるものがある。
けれど、誰しもが遊園地で遊んでいたいんだよな。
ポップコーンなどのファストフードを貪り食ったり、メリーゴーランドやジェットコースターに乗って己の快楽を満たしたり…。
あまりにも利己的な関心や行動は、遊園地をつくる政治や働く人、維持・保全しようとするケアワークを無視したり無関心であり続ける。そしてアトラクションに乗れない、乗れなくなっていく老人や老いもないかのように排除していく。
そんな遊園地化した社会が存続するわけがない。老人への配慮や老いへの対処があるわけがない。
問題は老人が遊園地で楽しめないことではなく、老人が生きる場所が遊園地化していることである。
資本主義的大衆消費社会というメリーゴーランドから降りること。いつまでも回り続けることはできないのである。
蛇足1
冒頭と終盤の男が登場するシーンは説教臭いな。
蛇足2
あらすじの雑さ、好き。