『ゾンビ』でお馴染み、ジョージ・A・ロメロ監督の未発表映画。ジャンルはホラーになってるけど、別にホラー映画ではないかなあ。
老人が遊園地で大変な目に遭うといった内容で、どうやら年齢差別や高齢者虐待を題材にした教育映画として製作されたらしい。
そういう意味では、日本はこれから高齢化社会になっていくわけで、これを見てる自分たちも何十年かしたら高齢者の仲間入りする。だとすると、悪夢みたいな内容ではあるけど、現実社会でもそういう側面を感じることも多くなるのかもしれないと、少し怖くなる。
ただ、そんなメッセージ性や皮肉は凄く伝わってくるけど、不条理映画としては分かりやす過ぎて、芸術性に欠ける印象も受けた。まあ教会から依頼された映画だから、そんな自我を出しても…という感じだったのかもしれない。それにしては過激なんだけども。
とはいえ、1970年代ならではの感覚や価値観に触れることができて、なかなか興味深く見れたので、普通に見て良かったです。