ちこちゃん

ブラックボックス:音声分析捜査のちこちゃんのレビュー・感想・評価

4.0
航空機のブラックボックスに残った音を分析するニッチな領域を題材にした映画。
スリルと畳み込むような展開で、ハラハラドキドキで面白い!

航空機を題材にした映画は多いが、この映画の新しさは二つ。ひとつは音を分析する事故調査官を主人公にし、音をテーマにしたこと。もうひとつは、デジタルの技術で飛行する飛行機ならではの起こりうるかもしれない問題を取り上げたこと。昔は「fly by wire」と言われた飛行機を使っていたが、今や飛行機そのものがデジタル技術のかたまりになっている。だから、航路などもダウンロードすることになる。もちろんIFEと称される機内エンターテインメントもデジタルシステムである。

飛行機のことを知らない人でも十分に楽しめる、そして知ってる人はとてもとても楽しめるサスペンス映画となっている。

あらすじは、航空機事故調査官のマチューは、その仕事への傾倒ぶりから、周りに疎んじられている。その中で、航空機事故が起き、上司が行方不明になったことにより、マチューが調査の責任者となる。妻は、新型航空機の飛行認可を与える部門に勤務しており、職業上の秘密を持っている。マチューは、狂人の如く、この調査にのめり込んでいき、その結果、ある事実に突き当たる。ここから先は映画を観てください。面白いので。

しかし、ボーイング737のように、飛行機自体に設計ミスがあるかもしれないと、見せかけておいて、そこを墜落原因にしなかったのは、やはりエアバスを国を挙げて支援してきたフランスの映画だからか。
それとも、ボーイングと違ってエアバスはそのようなミスは犯さないということを示したかったのか。なかなか、勘ぐりたくなるような筋書きであると思うのは私だけかしら。

良い意味で意外に面白い映画でした!
ちこちゃん

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