映画には泣くことが観る前から予想された
作品と予想外に涙を流してしまう作品があ
るが今作は後者。タイトルやジャケからは
想像出来ない恐ろしいほどの破壊力を秘め
た作品で終盤は涙の洪水でした。
主人公やヒロインが前半に遊園地でジェッ
トコースターに乗る場面。実は後半の波乱
を暗示している様にも映る。急上昇の後の
急降下を…
私が大好きなあるアニメ作品に「言葉は傷
つけるんだから、もう取り戻せないんだか
ら、後悔しても、もう取り戻せないんだか
ら」
というセリフがある。まさにその言葉を想
起させる作品だった。
言葉は時に容赦なくナイフの様に人の心を
突き刺し傷つける凶器となる。
しかし時には手術のメスの様に人を蘇らせ
る力も併せ持つ。
良くも悪くも言葉が持つとてつもないパワ
ーを改めて思い知った。
これはLGＢＴの枠を超えた人の尊厳をめぐ
る戦いの物語。
尊厳を守るために切々と力強く訴えかけら
れた言葉に涙。スクリーンを通じて観客に
向けられたメッセージ。
人が持つ醜さと美しさ、高校生からまざま
ざと教えられた思い。
極めて強く心に残る作品となった。
作中、主人公にいかなる時も寄り添ったあ
る一人の友達がとても印象に残った。当初
ただウザいキャラかと思った自分が恥ずか
しい。ホントいい奴でした（ ; ; ）
今は自分にもこんな友達がいたらいいなと
心から思う。
