このレビューはネタバレを含みます
すごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごい
1時間半ちょっとのアニメーションでここまで深く内容のある話をやれるのと、原作との関連が後付け感なく仕上がっているのってすごいな!?と思いました
この話は実際に原作にあるのでしょうか?だとしたらなかなか地獄ですね?
⛩️テーマ
戦争(前線で戦った人目線)
土着信仰
ムラの閉塞的空間
呪術 神道 宗教
グロ有
トラウマ要素有
こんな感じです
信じられないくらい血が出る
死に方が全体的にしっかり描写されてます
面白いとか面白くないとかでは無いかもしれない。罪の階層構造みたいなものを感じるので、完全な聖人も悪人もいないんだな、と思いました。社会の仄暗さを映したような、それでもきちんと整合性が取れて腑に落ちる映画。当方はファンタジーって冷めた目で見ちゃう(共感できる要素が少ないからかな?)ことが多いのですが、すごい……ってただひたすら感服しました。
ずっと暗いトーンで話が進みます。上記のようになかなかえげつない描写もあるので、人によってはかなりしんどい映画かもしれない。ウオーーーーーンキツいよーーーーーーになります😭😭😭😭
やな奴はそれ相応の報いを受けて死ぬのでそこはヨシャ‼️となりました。良い奴も死ぬんですけど…………
────⬇️ネタバレかなり有⬇️ ────
糸目の石田彰が期待通りの活躍をしてくれた
途中の戦闘シーンで線画が筆書きみたいになったの、良かったな
鳥獣戯画にも似た、毛筆特有の躍動感を感じられる描き方でこの映画にしっかりハマってた
Twitterでは何回も見に行ってハマってる方々が多いみたいなんですがこれは一過性の流行りが担うにはかなり濃く、重いテーマ性があると思いました。私はそんなライトにハマれる気がしない……1人でめっちゃ引きずりそ〜……
話、ほんまに救いない。ヤバ土着信仰(これは仕方ないとこある)に祟りと風土のよどみ、搾取搾取搾取で薬品ビジネス、近親相姦に相続トラブルで家族仲最悪だしバッドエンドじゃんこれ😭😭😭
その家系に産まれた女である、という理由だけでいいように扱われるさよちゃんが可哀想でならない、さよちゃんに自分を重ねて観てしまった人にはかなりダメージが大きいと思います
更に悲しくてやり切れないのは、この一件を唯一部外者として見ていた水木が、村を出た瞬間に全部忘れてしまったってとこ……エンドロールで映されたように、なんとかフラッシュバックした記憶だけを頼りに村に訪れるけど、そこにはもう何も無くて、焼けてしまった鬼太郎の父と血を吸われ尽くされた母のみ
鬼太郎の母のことを村を出る途中まで運んでいたから?か、母のことだけはなんか気にかかり亡骸を葬った(&鬼太郎を殺さなかった)
でめちゃくちゃめちゃくちゃキツい(キツいしか言えない)のは、映画のほぼ大半の時間を占める部分で共闘した鬼太郎の父のことは全く覚えていないってところなんだよね
水木は鬼太郎の父に、妻を連れて先に行けって言われちゃったからそうしただけなのに、皮肉にも苦楽を共にした鬼太郎の父のことは変わり果てた姿で再会しても全く思い出すことは出来なかったの、苦しすぎるよ……あまりにも救われないじゃないか
水木も水木で彼の生い立ちなどに同情できるところはあるし、忘れてしまうことの必然性はもう本当に仕方ないことなんだけど、でも人間って都合良いなとか、時ちゃんのことをずっと覚えてた目玉おやじと違ってどんどん忘れていっちゃうんだな、とかそういうのを感じちゃってやるせなくなりました
彼はその後何をして何を遺したのでしょうか
面白いです
でもそれ以上に考えるべき問題を、観た人に強く訴えかけていると思いました(特に最後の、忘れないでというメッセージはこの架空のキャラクターの誕生秘話にまつわる一件だけじゃなく、戦争のことも含意しているのかなと思いました)
観る人を選ぶと思います