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そして僕は途方に暮れるの17のレビュー・感想・評価

そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)
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先行上映回で鑑賞しました。
国道沿いのイオンの中にある映画館で。
本作生活圏で撮影があったのと、色々とで、いつも以上に「この映画とわたし」です。長々とうじうじしております。

ここまで知ってる景色が出てくる映画がいままで無かったので、なんだろう…不思議?
監督が「どういうところですか?って聞かれるとここらへんの人は何もないってこたえるし、自分もそう思っていたけど、撮ってみると案外そうでもなかった。」みたいなことを仰っていて、たしかに…!と映画を観て納得してしまった。
街中に突然デッカイ煙突があって、駅のまわりなのに寂れている、じめっとしている、中途半端に田舎がそのままスクリーンにあって。わたしの地元の「閉塞感」って映画になるんだ。映画に閉塞感を添えられるんだ…って、ちょっと悪くないかも?って思ったけど、観たい映画の上映が無いことはなんとかしてほしい(田舎ァー!)あと熊がこわくて散歩がこわい

観ている環境、生活圏の空気や温度が物理的に理解出来る上に、映画の構造上映画の中と外が度々リンクして、だからこそ。
だからこそ、わたしにはきーーーーつかった!!!きつかったーーー!!!笑
なんだこのクソ野郎ってわたしも言いたかったけど、わたしはなんだこのクソ野郎って言える人生を送ってきていない。
「逃避」の映画なのに全然逃してくれないの!笑 ずっと逃げているゆういちを見ていると、自分が何からどう逃げてきて、逃げているのか、を目の前にもう0距離でバーーーン!って出されているみたいで、すごいきつかった!
映画としてどうだったのかの話もしたいのですが、何せ0距離で自分の嫌なところを見せられてしまったので、クズという自覚がある人間が観るときつい!というところしか今はみえないので、スコアつけません。そうなる人がいる位の威力があったということだけは言いたい。うちへうちへと逃げて「途方に暮れる」ことに飽きて、今出来る範囲で武器の入手を頑張るターンには入れているので、武器入手して「おれも頑張ったぞ」と言える状況でまた観たい。その時にスコアをつけたい。
逃げている、逃げてきた人に、こういう刺さり方しているので、すごい映画ではあると思うし、ラストのシークエンスのあの台詞と藤ヶ谷くんの目、表情には息をのみました。すごかった。
そういう状況にはなりたくないけど、なった時に思い出して言ってしまうかもしれないなあ。映画が好きなので、近い状況になると自分からするとどんな展開でも、はっ!あの作品のあれじゃんってちょっとおもしろくなる気がするよね。ありがとう映画。
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