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生きろ 島田叡 戦中最後の沖縄県知事のMKのレビュー・感想・評価

5.0
きっかけは島守の塔。
そして奇しくも自分の誕生日、終戦記念日にこの作品を観てるなんて。

これほどの大人物の存在を知らなかったのか、知らしめるメディアがなかったのかと色々気になりたどり着いた動画を鑑賞。

沖縄が戦火に焼かれるなんて決してあってはならなかったことだという大前提はあるのはもちろんだけれど、あの戦時下にあって大局を俯瞰し、人が人としてあるべき姿、見据えるべき将来を指し示すことのできる人間力、統率力に敬服するばかりだった。

島守の塔で描写されていた嘘みたいな他者を慮る言葉も全てリアルなんて、こんな風に県外から来た県知事、自らを最も愚かな知事と言い放てる信念が本当に素晴らしかった。

下にメモもしたけど、後ろから拝まれる人、死後、慕われる人。

ご本人の言葉のとおり、人生のお手本にしたくなるような人物を知ることができて本当に良かった。

あとは作中の言葉メモ

これが若い者ならば
赤紙一枚で否応なしに
行かなければならないではないか
それを
おれが誇示できる自由をいいことに
断ったとなれば俺は
もう卑怯者として外も歩けなくなる
俺は死にとうないから
どれかが行って死んでくれとは
よう言わん

仕事は創意と工夫のうえに力一杯に
しかも絶対に 早くやることだ

愛される警官になろう
市民の幸福のために
行き過ぎた杓子定規や
セクト主義に陥らないように

アホの勉強をせえ
人間アホになれたら一人前や

偉い人とは …
一言で言えば
後ろから 拝まれる人
死後 慕われる人だ

…77年後に誠に勝手ながら尊敬してしまっている。
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