最近一緒にメキシコに旅行に行く友人が、
出発前に読んどけと渡された一冊の本。
「血と暴力の国」
C・マッカーシー
これが原作のアカデミー賞作品が本作。
映画入りで原作はさらっと流し読み程度
(実際、旅行前になんてチョイスだ感)
本作は悪の法則などと同様に、
メキシコ麻薬戦争を舞台にしたどこまでも救われない系作品である。
しかしただ救われない感ではなく、
のっぺりとした、生ぬるい絡みつくような雰囲気が他の作品とちょっと違う部分かなと思う。
絵面はもちろん、独特の間や唐突もなく切り替わる場面展開、アカデミー賞ウケはいい感じのちょっとしたアーティストフィルムっぽい雰囲気があった。
何より最近、怪演させたらピカイチの
ハビエル・バルデム演じる
殺し屋シガーの
纏った得体の知れないオーラが印象深い。
あれが武器になんの!?感。
救われないストーリーのラストの
トミーリージョーンズの目じりのシワが目から離れない作品。